7月7日、アミノバイタルフィールドで「第18回アクサブレイブブラインドサッカー日本選手権」FAINALラウンド3位決定戦が行われた。兵庫サムライスターズが元日本代表の落合啓士率いるbuen cambio yokohamaを行廣雄太のハットトリックで破り、全国大会で初めて銅メダルを手にした。
buen cambio yokohama(横浜)2-3 兵庫サムライスターズ(兵庫)
試合は雨で濡れて滑りやすいピッチ、足につきにくいボールに両チームとも苦労しながら激しい攻防の中、前半18分カウンターから兵庫の行廣雄太が先制点を決めて兵庫の1点リードで試合を折り返した。
後半5分、横浜のコーナーキックから落合啓士(横浜)がドリブルでゴール前に切り込み同点ゴールを決め試合を振り出しに。さらに後半8分落合啓士(横浜)が逆転ゴールを決め横浜が1点リード。
もう1点が欲しい横浜はその後も落合啓士(横浜)を中心に兵庫のゴールに迫る。後半15分行廣雄太(兵庫)が強烈なミドルシュートをゴールに叩き込んて横浜に追いつく。
残り時間5分、前のめりの攻撃で横浜の守備がずれた瞬間、行廣雄太(兵庫)がドリブルでゴールに迫りハットトリックとなる決勝ゴールを決めた。
残り時間10秒、横浜最後のコーナーキックで時計が止まるというアクシデントが起こった。協議の結果、横浜のコーナーキックのやり直しから試合再開。やり直しのコーナーキックを兵庫の選手たちは声を掛けあい動揺することなくしっかり凌いで、初めての3位を勝ち取った。
兵庫サムライスターズ 行廣雄太のコメント
-試合を終えての感想をお願いします。
「目標としていたチーム初のベスト4だけてはなくて、ちゃんと3位を取って終れたことでチームとして達成感をみんなで感じているところです。今日は守備からしっかりやっていこうということできちんとゲームプランが進んでいったんです。いつもだったら逆転されたらズルズルといっちゃうチームなんですが、今日は点が取れる。逆転できる。勝てるという気持ちをみんなが持っていると目隠しした状態でも心が通じていたと感じました。うちのチームは色々な年代、性別、国籍の選手、ガイド、スタッフがいて、ひとつの和というのがキーワードとしてあるんです。それを体現しながらプレイをするというチームコンセプトがあって、今日は選手、監督だけではなく他のメディカルスタッフを含めて一丸となれたと思います」
-ゴールを決めた時のパフォーマンスはロナウドですか。
「クリスチアーノ・ロナウドを尊敬しているので、この2,3年ゴールパフォーマンスを使わせて頂いています。(今日は)周りからの歓声の雨が自分に振ってくるというイメージなので、我を忘れていました」
兵庫サムライスターズ 桝岡良啓監督のコメント
-試合を終えての感想をお願いします。
「チームに『やったね!』と伝えたいです。最後まで勝つことを信じて、お互いに信じていたと思います。最後の10秒のアクシデントの時に選手の方からもう一回止めたらいいんだ。止めてやるという、お互いに信じあっているという気持ちが伝わってきました。選手の醍醐味が出せたかな。選手の持ち味をどう出したらいいのかというところでポジションチェンジや、メンバーチェンジをしながらだったんですが、それに選手が答えてくれて自分のいいところを出してくれたんじゃないかなと思っています」
-これからどんなチームにしていきたいですか。
「ずっと5位の壁を越えられませんでした。初めてベスト4に入った勢いで今回3位を取れたことでチームの新しい歴史を作れました。みんなのひとつ凄く大きな自信になったんじゃないかなと思います。これからもこのまま突っ走ります。行廣も言っていましたが、仲の良さもうちのチームの売りなんですが、仲の良さが本当のサッカーの力につなげていけるように、でもお互いの和は乱さないそういうまとまりのあるチームにさらになって欲しいと思います」
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