「インドネシア2018アジアパラ競技大会」2日目である7日には、パラパワーリフティングが行われ、女子41kg級の成毛美和(パワーハウスつくば)と男子49kg級の三浦浩(東京ビッグサイト)が登場した。
日本一小さいママパワーリフター
「悔しい」。成毛は納得のいかない様子だった。
1回目で46kgに成功したものの、挙上時のバーコントロールが理由で2回目の49kg・3回目の50kgで失敗したからだ。
「2回目で失敗したけれど、重く感じなかったので50kgにいっておきたかった。女子41kg級は初めに行われる種目なので、先頭として日本のみんなの勢いに乗れるようにしたかった」。
49歳の成毛はまだ競技歴2年。もともとバスケットボールをしていたが、知り合いに誘われて入会したジムでパワーリフティングに出会った。小学2年の息子を持つ母親として、オンオフを使い分けてトレーニングに臨んでいる。
「息子が”お母さん、ジャカルタでアジアパラに出るんだって”って周りに言ってるみたいで、照れちゃうわ」。
最後にそう話す成毛は、アスリートから母親の表情に変わっていた。

かわいい孫の目の前で
三浦は、1回目の113kg・2回目の117kg・3回目の121kgすべてで成功。今シーズンベストの120kgを更新し、4位。「完璧です」と振り返った。

三浦が喜んだ理由は、「判定」にある。
パラパワーリフティングは挙上ごとに3人の審査員がチェックし、2人以上が認めれば「成功」になる。今日の三浦は3回の試技すべてで、3人の審査員が「成功」と認めたのだ。「3回とも全部白旗が上がるのは4年ぶり。全員が認めてくれるというのは、やはり気持ち的にも次につながる」。
ステージに現れるとガッツポーズであいさつをするのがルーティン。この日は、スタンドで娘2人と孫が応援していた。
駆け寄る孫を膝に乗せ、三浦はうれしそうに目を細めていた。

もともと競技人口が20名程度、理事長夫妻が自宅で運営していた日本パラ・パラパワーリフティング連盟は、5年前に2020年パラリンピックの開催地が東京に決まったことを受けて強化をスタート。
現在は60名程度にまで増え、先月には日本初の国際大会である「北九州2018ワールドパラパワーリフティングアジア-オセアニアオープン選手権大会」が開かれた。現在は中国の実力がとびぬけているが、この強化を機に今後の日本のメダルラッシュも期待したい。
(編集・校正・金子修平)