「インドネシア2018アジアパラ競技大会」は9日、バドミントン男子の今井大湧(SU5/日本体育大学)がシングルス初戦に出場した。
今井は去年主将を務めたアジアユースパラ(ドバイ)で男子シングルス優勝、先月末の「ヒューリック・ダイハツJAPANパラバドミントン国際大会2018」でもシングルス初優勝を果たした20歳の期待のホープ。今回アジアパラでも、「ここで頂点を獲ることができれば世界と渡り合える」と金メダルへの意欲を燃やしている。
待ちに待った9日の初戦は、台湾のPu Gui-yuに21-18・21-15でストレート勝ち。「このコートは風が横に吹いているので、ラインぎりぎりに打つとアウトになってしまう。ネット際では前に落としていけるようにしていきたい」と、バドミントンの盛んなインドネシアの舞台で感覚をつかんだ。
”コーラ断ち”で頂点を目指す?!
試合後のミックスゾーンでは、勝つために取り組んでいることを聞かれて「コーラを我慢しています」と即答、取材陣の笑いを誘った。
「自分はすごく気持ちが弱いって自覚があるので…すごくコーラが好きなんですけど、先月末の国際大会からアジアパラまでは我慢してるんです。好きなものを断つことによって、気を引き締めることができるかなと」。
優勝すれば、勝利の美酒ならぬ、”勝利の美コーラ”が待っている。
今井の雄たけびが聞きたい!
物静かな今井が、大きな雄たけびをあげて戦う試合がつい最近あった。先月末の「ヒューリック・ダイハツJAPANパラバドミントン国際大会2018」だ。
決勝では世界ランク4位のBartlomiej MROZ(ポーランド)を相手に、21-14・21-11で圧勝。点を取るたびに「よし!」とガッツポーズするその声は、前日までよりも格段に大きく響いていた。
その理由の1つが、学校のパラスポーツ教育の一環としてスタンドに駆け付けた都内の中高生の応援だ。
「フレー!フレー!い・ま・い!!!」の声にこたえる様に、叫びながら戦う今井。「普段はあまり声を出すほうじゃないけれど、応援を受けて自然に声が出た」。
静かに闘志を燃やす今井の雄たけびが、再びアジアパラで聞けることを期待したい。
(編集・校正・金子修平)