9月21日、パラ水泳の国内大会として最高峰のジャパンパラ競技大会の記者会見が行われた。今大会は世界から41人ものアスリート(トップアスリートの招待選手を含む)がエントリーしている。2020東京パラリンピック開催2年前となり、昨年は9名の海外選手の参加であったことからも、日本での大会にさらに大きな注目が集まっていることがわかる。
「パラスポーツへの注目度が高まっていると感じます。日本ではウィルチェアーラグビーで金メダルをとり、注目されていると思う。ぜひ水泳でも注目して欲しい。私たちの残されているものを生かして頑張っている姿を観て、感じて欲しい。鈴木選手との対戦を楽しみにしています」と記者会見に出席した招待選手のひとり、ウィルチェアーラグビーでニュージーランド代表の経験もあるキャメロン・レズリーは話していた。SM4・150m個人メドレー世界記録保持者であり、日本の鈴木孝幸(ゴールドウィン)との対決が見どころである。
また、今大会は10月にジャカルタ(インドネシア)で開催されるアジアパラに向けて日本代表にえらばれた46名の選手にとっては最後の力試しになる大会となる。
昨年ドバイで開催されたアジアユースパラゲームズで旗手を務めた小池さくら(日体大桜華高校)は、メインにしているS7・400m自由形でアメリカの世界ランク1位マッケンジー・コーンと対戦する。記者会見後の囲み取材で二人はライバル同士として紹介され、お互いの試合へのモチベーションなどをなごやかに話した。小池の課題は「緊張しないよう、強い泳ぎができること」であったのに対し、マッケンジーは「400m自由形はリラックスして泳げる、真剣に楽しむことが強さになる」と話し、小池にエールを送る出会いにもなったようだ。
アジアパラ水泳日本代表キャプテンで、日本選手団主将にも選ばれた鈴木孝幸(ゴールドウィン)は
「僕のクラスは日本国内でライバルとなる選手がいない。パラ金メダルのキャメロン選手とレースができるのを楽しみにしている。我々日本チームは3週間後にはアジアパラを控え、そちらに照準を合わせているが、150m個人メドレーではキャメロン選手についていく。平泳ぎは自分が勝つと思う。海外選手含めぜひレースを楽しんで欲しい」と話した。
知的障害の東海林大(三菱商事)は、SM14・200m個人メドレーで世界ランク1位。レース初日(22日)同じ18歳のJordan Catchpole(イギリス)と対戦する。
会場となる横浜市はオリンピック・パラリンピック英国代表のホストタウンとして登録されており、横浜国際プールはパラリンピック英国代表のキャンプ地としても候補にあがっている。今大会へイギリスから7名の選手が参加、大会を前に地元の横浜市立大曽根小学校の小学生との交流会が横浜市により行われた。質問コーナーやプレゼントの交換が行われた。
ジャパンパラ水泳競技大会は22日(土)より3日間の競技日程で横浜国際プールを舞台に熱戦が繰り広げられることは間違いない。
<参考>
ジャパンパラ水泳競技大会公式情報
http://www.jsad.or.jp/japanpara/swimming/
海外注目選手
http://www.jsad.or.jp/japanpara/swimming/members.html
機材協力:ニコンイメージングジャパン