WTS横浜トライアスロンシリーズ2日目の5月18日(日)、エイジグループ(一般、年代別クラス)のレースが国内外から約1500人が出場して行なわれ4人の障害のある選手が「パラオープン」に参加。全員が完走した。
昨年ロンドンと4月のアジア大会にも出場した土門伸行(44歳・東京都)が、1:24:43(SWIM/0:14:05 BIKE/0:41:49 RUN/0:28:49)で優勝した。同時に行なわれたエイジグループ・スプリントの結果に換算すると、40歳代男子110名中15位になる。土門は4月のアジア大会のパラトライアスロンに出場したときにクラシフィケーションを受け、すでにPT4(人口膝関節使用)のクラスをもっているが、人数の関係でパラエリートに選考されず、パラオープンでの参加を促されて出場した。
2位は荒力(39歳・大分県)の1:31:53で、30代男子93人中22位と同タイムになる。2004年アテネパラリンピック、2010年広州アジアパラリンピックに出場したスイマーだ。
3位の阿部尊治(45際・東京都)も、1:35:18でフィニッシュした。
4人中最後にフィニッシュしたのは、昨年のパラトライアスロンを観戦し、1年間練習してパラエリートへの出場を目指した、長田信久(38歳・神奈川県)、下肢障害でも重度となる大腿切断の挑戦者だった。選考の結果、パラエリートへの出場は叶わなかったが、地元横浜のコーチや同じクラスのベテラン選手に囲まれて2:25:53(参加634人中・完走者237人の最下位より4分遅れ)でフィニッシュした。昨年のパラトライアスロンで同じ障害で出場した先輩アスリート・竹内太一選手の2:23:33まであとわずかだった。竹内もまたパラエリートを目指しエントリーしたが、制限時間2時間をオーバーし選考されなかった。
パラエリートと一般の部では同じ山下公園でもコースが異なる。最も大きいのはスイム後400mのトランジッションエリアまでの道のりだろう。エリート選手がバイクに乗り換える直線を通過し、さらに公園の端の山下埠頭入り口までをランすることになり、下肢障害の選手には不利となる。
一方、より軽度な障がい者は、障がい者であるという証明ができたとしても、クラシフィケーションでPTクラスが得られなかった場合は参加できず、一般の部に出場することになる。エリートクラスを目指すことになり、パラリンピック・スポーツのみならず、オリンピックにとっても新たな展開がみえて来そうだ。
長田選手フィニッシュの映像
映像:橋本康二