4月13日、ヤマハ発動機スポーツ振興財団・第10回スポーツチャレンジ賞・奨励賞が、昨年、デフバレーボール女子日本代表を金メダルに導いた狩野美雪氏に贈られ、授賞式が都内で開催された。
狩野美雪監督は、バレーボール・プレミアリーグの茂原アルカスを経て久光製薬スプリングスの主将として活躍、北京オリンピックに出場後、デンマークリーグで現役時代を終了。大学時代の後輩で親交も深かった前監督・今井起之とともにコーチとしてデフバレー女子日本代表の活動に加わった。今井氏が33歳の若さで急逝、あとを受けて監督に就任した。
トップ選手の豊富な経験や人脈を活かし、2013年デフリンピック(ブルガリア)で銀メダル、2017年デフリンピック(トルコ)では4大会・16年ぶりの金メダルに日本を導いた。
昨年、日本障がい者スポーツ協会が、トルコでの過去最多となる27個のメダル(金6、銀9、銅12)を獲得したデフリンピック日本代表選手団に特別表彰を行い、認知度の低いデフスポーツの選手や競技スタッフ、関係者らを励ました。 日本のスポーツの「縁の下」を支え、女子デフバレーを金メダルに導いた狩野監督の功績をたたえ、ヤマハ発動機スポーツ振興財団での奨励賞につながった。
狩野監督は、「世界一を目指すチャンスがもらえたのは幸せなことです。日本障がい者スポーツ協会の推薦で、デフスポーツにスポットが当たったことは嬉しく、これから私個人も精進します」と話した。
表彰式の会場には多くの関係者が訪れた。選考委員長・浅見俊雄氏が選考の経緯を説明したほか、衆議院議員・塩谷立氏、スポーツ庁・安達栄氏、全日本ろうあ連盟副理事長・長谷川芳弘氏、日本障がい者スポーツ協会常務理事・山田登志夫氏らが次々と祝辞を述べた。
日本スポーツ協会・泉正文氏の挨拶の後、JOC副会長・平岡英介氏が乾杯の音頭をとって交流会が開催された。
駆けつけた選手たちとともに、多くの人々が狩野監督の奨励賞の受賞をお祝いした。
(取材協力:石野恵子、写真:内田和稔)
<参考>
ヤマハ発動機スポーツ振興財団HP
http://www.ymfs.jp
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