9日に開幕を控えた平昌パラリンピック。選手村では、各国の選手団を迎えるウェルカム・セレモニー(入村式)が行われている。式典で活気付く最中、選手村を率いる朴殷秀(パク・ウンス)村長に選手村への思いについて話を聞いた。
韓国でのパラリンピックは1988年のソウル大会以来30年ぶり、冬季では初となる。平昌大会は3回目の招致で開催に至った。韓国ではこれまで冬季競技はあまり盛んでなかったが、「これを機にぜひ多くの方に興味を持ってほしい」と朴村長は意気込む。
通常、パラリンピックのメダリストが村長を務める伝統があるが、朴村長は障害者スポーツの普及への積極的な姿勢が評価され、村長に任命された。自身も30代から40代まで車いすテニスプレーヤーだったという朴村長。車いすのスポーツでは第一人者としてテニスを始め、普及にも努めてきた。現在のトレーニング環境について、「以前に比べてとても整っています。選手が羨ましいくらいです」と話す。今大会では特にカーリングに力を注いだ。ソウル市内にカーリングチームを作り、練習できる設備や環境を整えてきたという。
韓国では冬季のパラリンピックでの金メダル獲得はまだない。「今回は是非金メダルを勝ち取りたい」と意気込む一方で、「メダルを取ることも大事だが、頑張る全ての選手、また参加人数が少ない国にもぜひ注目してほしい」と語る朴村長。これから18日まで選手村から熱いエールを送る。
取材協力:宋貞姫(通訳)
(校正・佐々木延江)