2016リオ・パラリンピックに出場した中山和美が11月21日、横浜市都筑区の横浜市立茅ケ崎小学校(宮崎美代子校長)を訪問した。横浜市市民局によるオリンピアン・パラリンピアン学校訪問事業の一環である。
中山は現在、車いす陸上女子(T53)で100M、200M、400M、800Mで日本記録を持っている。今年7月に開催された世界パラ陸上選手権大会ロンドン2017に出場し、400Mで6位に入賞した。
チャレンジする気持ちを大切に
手作りのウェルカムボードを持った5年生2人の先導で、体育館に入場した中山を約730名の児童が大きな拍手で迎えた。
講演では、小さい頃からの夢だったキャビンアテンダントになれたこと、病気で歩けなくなったが車いす陸上を始めたこと、リオに向けてタイムが上がらない時に今までと違うことをやってみた、と人生の中で大きな3つのチャレンジがあったことを語り、「壁にぶちあたったり悩んでも、チャレンジする気持ちを大切にしてほしい」と話した。
「リオ・パラリンピックを見たことがある人は?」という問いかけには、多くの児童が手を挙げた。中山はリオ・パラリンピックや世界パラ陸上でのレース中の駆け引きなど陸上競技の見どころや、大きな歓声を送る観客の様子を語った。
そして、実際に大会で使ったレーサーを児童たちの目の前にもっていくと、「かっこいい!」など歓声があがった。
2020年が待ち遠しい
障害者スポーツ文化センター横浜ラポールの協力で、6年生が車いすバスケットボールを体験した。
車いすバスケットボール選手5名が指導し、中山も車いすの操作を練習する児童たちを見守った。すぐ操作に慣れて、6対6の試合に挑んだ児童は「2020年が待ち遠しくなった!」と体験の感想を話していた。
美しい歌声に感激!
5年3組の教室で、チキンカレーの給食を共にした中山。最後に『今日から明日へ』という曲の合唱が35名の児童からプレゼントされ「涙が出そうなほど嬉しい」と目を潤ませた。
中山はトラック競技がオフシーズンの間、12月3日に追浜駅前で毎年開催される「日産カップ追浜チャンピオンシップ」や、来年2月「東京マラソン」にも出場する。