関連カテゴリ: アンプティサッカー, 取材者の視点, 夏季競技, 神奈川 — 公開: 2017年11月12日 at 12:27 PM — 更新: 2017年11月13日 at 4:19 PM

初めて撮る、アンプティサッカー

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1日目、第1試合 AFCバンブルビー千葉VS合同チーム1(TSA FC+ガネーシャ静岡AFC)
1日目、第1試合 AFCバンブルビー千葉VS合同チーム1(TSA FC+ガネーシャ静岡AFC)

ふだん義足を使っている方のためのサッカーと聞いて、一体どうやって?!と思ってしまった。義足でボールを蹴るのだろうか? いやそうではなく、義足を外して杖(クラッチと呼ぶ)を2本使いながらのサッカーだった。11月11日、初めてアンプティサッカーの試合を撮影することになった。
クラッチで動きながらボールを健足で蹴ってサッカーをするなんて、そんなことできるのかな。できたとしても、きっと、ボールはあちこちに外れてしまい、選手の動きもゆっくりしてるんじゃないかと想像していた。

第1試合でAFCバンブルビー千葉・11番・福田柚稀(FP)
第1試合でAFCバンブルビー千葉・11番・福田柚稀(FP)

実際見ると・・2本のクラッチを使った選手が本当に走っている!それも、ものすごい速さで。蹴ったボールも的確に飛んでいく。
なんども選手同士がぶつかり合い、もつれ合って宙を舞い、時に倒れる。これはもう、本当のサッカーだ。どこから見ても普通、いや、普通っていうこどばが虚しくなるほど、普通にサッカーの試合が行われている。私の想像とは懸け離れた世界だった。ただもうびっくり!観客も興奮して声をあげている。

第3試合、FCアウボラーダ VS 関西Sete Estrelas で活躍した中学生の近藤碧(9番)
第3試合、FCアウボラーダ VS 関西Sete Estrelas で活躍した中学生の近藤碧(9番)

真剣で、楽しそうだ。大人を長くやっていそうな人から少年の姿も見られる。そして女性も。多様な選手たちが、混じりあってボールを追っかけていた。

強豪同士の第3試合で、FCアウボラーダ10番・エンヒッキ・松茂良・ジアスと、関西Sete Estrelas 5番・田中啓史の迫合い。エンヒッキは2008年にアンプティサッカーを日本にもたらした
強豪同士の第3試合で、FCアウボラーダ10番・エンヒッキ・松茂良・ジアスと、関西Sete Estrelas 5番・田中啓史の迫合い。エンヒッキは2008年にアンプティサッカーを日本にもたらした

この競技はいつ誰によって始められたんだろう、とパンフレットをみると、1980年に上肢・下肢の切断障害の選手を対象にアメリカで始まったとあり、もっと知りたいが、詳しいことがわからない。ちなみに日本では2008年から始まり、日本選手権大会は2010年にこの川崎の地で始まったということだ。

第3試合FCアウボラーダ14番・遠藤好彦のドリブル、マークする関西Sete Estrelasの近藤碧(9番)
第3試合FCアウボラーダ14番・遠藤好彦のドリブル、マークする関西Sete Estrelasの近藤碧(9番)
AFCバンブルビー千葉 VS FC九州バイラオールによる第4試合で出場した女子の佐藤直美(AFCバンブルビー千葉70番)
AFCバンブルビー千葉 VS FC九州バイラオールによる第4試合で出場した女子の佐藤直美(AFCバンブルビー千葉70番)

写真は「第7回日本アンプティサッカー選手権大会」。会場は富士通スタジアム川崎。入場料無料。
春に行われたアンプティサッカーの「レオピン杯」でMVPを獲得したという、チーム「FCアウボラーダ」の選手、新井誠治によると、アフリカでは木の枝で作ったクラッチで裸足で試合をしているところもあるという。クラッチさえあれば、他の専門道具がなくてもサッカーの試合ができる。このアンプティサッカーはこれからも大きく広がっていくはずだ。

(機材協力:株式会社ニコンイメージングジャパン)

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