「溜まった膿を出しきるように、パラリンピック後のブラジルは混乱が続いている。新たな社会へ生まれ変わるために必要かもしれないが、窃盗も日常茶飯事で、犯罪に巻き込まれる者も多い。市民は疲れ、人の死にはもう驚きもしない。悪が勝り、善が隠れてしまったようにも見えるが、善は悪よりも強いはず。ブラジル人には本来良いところがいっぱいあるのに、残念なことだ。ブラジル人は、アイデンティティを取り戻し、もう一度、誇りを持つ必要があると思う」
オリンピック・パラリンピック後の祖国の社会情勢について、そう語った37歳のブラジルのマルセロ・コレットは、5月13日、2017世界トライアスロンシリーズ横浜大会、パラトライアスロン(PTS4-M)で銅メダルを獲得した。横浜パラトライアスロンに最初に出場してくれた外国人選手、コレットの取り組みについて取材した。
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