快進撃が続くジャパンシッティングチーム。その強さを、「経験者」の目から分析して、4回に分けて書いてみたいと思います。
まず1回目は、そのチェアスキーの「サスペンション」について。森井大輝選手、狩野亮選手、鈴木猛史選手、夏目堅司選手のチェアスキー。滑降やスーパー大回転の映像を見ていますと、あれだけ雪面が荒れていたにもかかわらず、上体はほとんど動いていない事がわかります。滑走中の衝撃を、サスペンションがしっかりと受け止めている証拠です。
彼らは、今期からオーリンズ製のダンパーを採用し、各選手の乗り方を踏まえ、彼らのチェアスキーに最適なセッティングを徹底的に施した内部仕様に変更されています。
上体が動かないということは、重心に悪い影響が出ないということ。最も「いい位置」に重心を置き続けることが出来れば、落下運動であるスキーに悪い影響が出るはずがない。故に、速いターンが可能で、海外製に比べて優位にレースを組み立てられているという訳です。まずはマシンの優位性、それがジャパンシッティングチームの快進撃を支えています。次回からは、メダリストとなった3選手の実力に触れてみようと思います。