12月2日、白鳥王子アイスアリーナ(北海道苫小牧市)で行われているIPCアイススレッジホッケー世界選手権Bプールは3日目・第2試合、日本対チェコは2−0で日本が敗れた。
日本、チェコ、スロバキア、イギリスの4カ国による対戦で、前半の試合までに日本とチェコの2位以上が決定、平昌パラリンピック最終予選(2017年10月)への出場と、平昌パラ後のシーズンAプール昇格が決定しての試合だった。
前半の対イギリス戦で日本は6−0で勝利、チェコは12ー0で勝利していた。どのように最終日(12月3日)の勝利につなげるかが大事で、互いに負けることができない一戦としてのぞんでいた。
試合は、終始チェコが優勢で、日本ゴール前での攻防が続いた。
日本はポイントゲッター熊谷昌治(DF・96番)の動きをマークされていた。1ピリオド中にベテラン・三澤英司(DF・25番)が負傷、以降大事をとってベンチを外れ厳しい状況となっていた。
日本はチェコに対し3ピリオドを通じて20本のシュートチャンスを与えたが、2失点におさえたGK望月和哉(30番)の成長がチームを励ました。
試合後、ベテラン・主力でもある高橋和廣(FW・55番)は、
「点差以上にかき回された。相手は走力を使わずにパックを回し、ヨーロッパ得意のパスホッケーをやられたと思います。望月は良い動きをしましたが、(前回)10月に対戦した時のチェコと比べて、プレーヤー5人がそれ以上に見え、完璧だった。パスより早く走れることはない。日本も省エネホッケーで世界に勝っていく必要がある。個人的に、(若手の)塩谷選手と気持ちの繋がるプレーができたことは嬉しかった。若い選手に試合をきっかけにして成長してほしい」と話していた。
日本チーム中北浩仁監督は、
「膿が全部でた。トーナメントをやると、1日はこんな日もあると言う日だった。1日目・2日目とテンション張っていた。三澤が負傷し、厳しいところはあった。チェコは全て読んで全開で試合できただろう。
今日はなぜ走らされたか、1発目のボディチェックがものを言って、フィニッシュまで影響していた。明日は変えていく。
今日の望月(GK)は、野球のピッチャーとキャッチャーのように動けた。正キーパーの座を掴みつつある。フットワーク、サイドへ動けていければ良くなっていく。高く評価しています」と話した。
1位通過すれば、4月に行われる平昌でのパラリンピックプレ大会兼世界選手権に出場の可能性がある。リオパラリンピックで告発されたドーピング違反問題で制裁を受けているロシアが出場できない可能性が高いためだ。繰上げで出場国を補充する必要が出てくるという。現時点では、来年10月の最終予選への出場がきまった段階で、できるだけ順位をあげ、パラリンピックに復帰したい。