9月15日(現地時間)・競技8日目。車椅子バスケ、日本チームの最終戦となるイランとの9、10位決定戦が9時30分に開始され、終始日本がリードして65−52で勝利。ロンドンと同じ9位でリオパラリンピックを終えた。
試合後に、香西宏昭は次のように話してくれた。
「リオでは、僕たちがやってきたことが正しいということが確認できた。つまり『ベーシックス』は間違いなく通用する。世界はもちろん、ロンドン以降変わってきたし、僕らもロンドンの時とは違う9位であると思う。僕らはチームとしても強くなったと実感している。この先、世界で戦うためには、僕らのしてきたこと、この路線で精度を高めていくことだと思う」
「ベーシックス」とは、及川晋平監督がイリノイ大学でコーチングプログラムを学び、日本人に合うようにしたものを「ベーシックス」と呼んでいる。体格、背の高さでは勝ることができない、その基本を前提に日本選手が戦う際の戦略や戦術である。
ーー何か、今後についてひらめいたことはありますか?
「今終わったばかりで深いところまで考えられないが、日本が4年後強くなっているためには、さらに精度、40分続けるスタミナ、スキルが必要。この流れをこのまま、次の成果につなげていく。
今後、海外のチームでやっていくとにしても、日本の車椅子バスケットボールが時間をかけて成長していくには、基礎的なものとしてベーシックスを体に染み込ませることが重要です」と、リオでの試合であらためて確認した自分たちのバスケットを進めていく考えを示してくれた。