9月11日・競技4日目、リオパラリンピック大会4日目。コパカバーナビーチでは、今大会から初めて開催されるトライアスロンの2日間のレースが終わった。
2日目の女子のレースに日本からは秦由加子(PT2)と、山田敦子(PT5)の2名が出場。秦は、病気による大腿切断で競泳に取り組み、ロンドンパラリンピックの選考に敗れたあとトライアスロンに転向。スイムを得意とするアスリートとしてパラリンピックを目標にこの競技に取り組んだ。トライアスロンでの大腿切断のクラスとなるPT2で優勝したのはアメリカのアリサ・シーリーだった。
「いいシーズンだった。調子は万全で、スイム、バイクは悔しかったが、ランが得意なので、全力で走った。チームメイトが背中を押してくれたおかげ。この努力を東京に向けて続けていきたい。表彰式が待ち遠しい。明日からまた練習を始めていきます」
とトップランナーのシーリーは満面の笑顔で話してくれた。
「自分の力を出し切るレースができた」と、秦。8人中6位という結果だったが、トライアスリートとしての素晴らしいスタートを切ることができたようだ。
得意のスイム(水泳=0・75キロ)は、海が穏やかだったためライバルに水を開けることができず2位。これまでにないバトルを経験した。沿道の声援が聞こえ、バイク、ランともにマックスの力を出し切ることができた。と満足した表情を見せてくれた。
1日目(男子)は、水泳から転向した木村潤平(PT1)と、冬はクロスカントリー選手の佐藤圭一(PT4)が出場。佐藤はロシア選手団の出場停止に伴い、最後に選ばれ選手団に加わった。
男子2名はともにクラス最下位に終わったが、それぞれのベテラン・アスリートが新しいフィールドを得た初のパラリンピックとして、日本のパラトライアスロンにとって大きなスタートに貢献した。