9月11日・競技4日目の夜(現地時間)、男子車いすバスケ予選リーグA組の日本対カナダ戦が行われた。
日本は前半から積極的に攻め込み、副キャプテンの香西宏昭の15得点などで前半を35対24とリードして折り返した。
後半に入っても日本はカナダの反撃を抑え続け、キャプテンの藤本玲央や千脇貢の活躍によりリードを広げた。
今回チーム最年少となる17歳の鳥海連志の果敢なボール運びも光った。
最終的に日本は76対45とカナダを突き放し、今大会の初勝利を飾った。
試合後、及川晋平ヘッドコーチは、「まずはホッとしています。どういう試合をしたら世界と戦っていけるのか?というイメージを本番のコートで選手たちが作り上げたという事実は自信になると思うし、これをつなげていって東京に向かっていけたらと思います」と試合を振り返った。
キャプテンの藤本は「一人ひとりが良い意識と高い集中力と最高の準備で臨んでくれたと思います。特に、昨日試合に出られなかったメンバーが、それでも準備をして、高いパフォーマンスを見せてくれたことは、明日に希望が繋がるような良いゲームになったと思います」と、12人の選手全員が出場して勝利したことへの手応えを語った。
鳥海は「負けも続いて、プレータイムも少なくて、とても難しい状況で、すごく葛藤がありました。なんで出してくれないんだという想いと、出されたときに出来ない自分もいて、すごくモヤモヤしていました。でも、アシスタントコーチの京谷さんと話して、気持ちを切り替えて試合に臨めました」と、出場チャンスの少ない中でもきちんと準備を進めていたことが今日の試合につながったと説明した。
今日の試合で最多得点をあげた香西は「昨日までは本当に悔しくて、辛くて、勝ちたくて勝ちたくて仕方なくて。でも昨日までの負けを僕たちは学びに変えられているのかなと思いました。予選敗退は悔しいですが、ここで下を向くだけではなく、この悔しさをバネに成長していきたい」と、3敗したことで得たものもあることを強調した。
日本代表はすでに予選敗退が決まっている。一つでも勝ち星をあげるため、明日オーストラリア戦に臨む。