9月11日・リオパラリンピック競技4日目、オリンピック馬術センター(デオドロ・ブラジル)で、2016年リオ・パラリンピックの馬術競技(パラエクエストリアン)が開幕、初日に早速日本より参戦の宮路満英選手(グレード1b)&バンデーロ号(10歳/KWPN/セン)が登場する。
パラリンピックの馬術競技は、「クラシフィケーション」という騎乗者の障害の度合いによる分類に基づき規定された5つの「グレード」別に行われ、メダルはそれぞれのグレードごとに授与。各人馬は、チームテスト、チャンピオンシップテスト(規定演技)、フリースタイル(自由演技)の3回演技を行う。
11日に行われるチームテストは、団体戦に出場する国にとってはメダルに関連する種目*。日本は団体戦には参戦していないためメダルには関連しない種目だが、すべての選手に騎乗機会が与えられるため、宮路選手とバンデーロ号も出場する。
この人馬がメダルに挑戦する種目、グレード1bの個人戦は14日(水)のチャンピオンシップ・テスト(規定演技)。16日(金)のフリースタイル(自由演技)は、チャンピオンシップテストで上位三分の一に入り、かつ、チームテストと両方の演技の平均が最低58%以上だった場合に出場権が与えられる。
グレード1bは、過去4大会でメダル12個(うち10個は金)を獲得しているイギリスのリー・ピアソン選手(騎乗馬:ザイオン/12歳/KWPN/セン)や、前回2012年ロンドン大会で個人2メダル(規定銅、自由金)を獲得しているオーストリアのペポ・プッチ選手(騎乗馬:フォンテーンノワール/11歳/オールデンブルグ/セン)などの強豪が参戦するグレード。
世界一の選手たちのいるこのグレードに挑戦する宮路選手は、元競走馬の調教助手という経験もあり、馬のことはよく知っている。今度は馬術界に場を変えて、バンデーロ号と世界に挑戦。これまで日本やオランダで積んできたトレーニングの成果はいかに?
いよいよ競技開始、本大会での活躍に期待がかかる。
(写真提供:Chiaki “Jackie” Nakajima)
*団体戦のメダルは、チームテストとチャンピオンシップテストの結果を合わせて決定する。各人馬の2回の演技の結果が平均され、その結果チームメンバーの上位3人馬の成績を合算したものがチーム成績となる。チーム構成は、5つのグレードのうち、グレード1a、1bまたは2の選手を必ず含むという条件を満たす3又は4人馬の組み合わせから成る。(出展:FEI Rio Paraequestrian media tool kit)