イングランド中部、ノッティンガムより車で30分ほど走ったグランサム、メアーズ・レジャースポーツセンターにて「2004イングランド卓球大会」が開催された。例年、9月第3週目に開催される大会だが、今年はアテネパラリンピックの日程の関係で、第1週目に繰り上げられ、9月4(土)、5日(日)の二日間の開催となった。参加費は、ひとり18ポンド(約3600円)。今年の参加者は52名ほど。クラス1−11の全クラス(国際パラリンピック委員会の規定に伴う)で、シングルス、ダブルス、団体戦が行われていた。主催団体である、「Disability Sport England」代表ゴーデン・ニール氏によると、地域別の団体戦のみならず、ジュニアクラスも設け、将来の選手発掘にも努めているとのこと。その中、将来有望と太鼓判を押されているマンチェスター近郊から来た、リー・ハミルさんにインタビューができた。
―卓球を始めてどれくらいですか?
約2年半です。
―練習はどれくらい行っていますか?
週に4回ほど。一日だいたい2時間くらい。
―地元のチームに入っているのですか?
いいえ。自分のコーチと行っています。
―卓球を始めたきっかけは?
養護学校に来た、コーチ(チェ州卓球協会)が僕に声をかけてくれたんです。
―他にもスポーツはやっていますか?
バスケットを少し。でも、今はとにかく卓球が面白い。
―卓球で好きな種目は?
シングルス。自分との勝負だから。
―将来の夢は?
勿論、パラリンピックに出ること。
主催団体の「Disability Sport England」は、主に大会やイベントを主催する団体で、4月に行われたロンドン車椅子マラソンなど、水泳、陸上、ボッチャ、アーチェリー、スヌーカーなども開催しているとのこと。代表のごーデン氏は、「水泳・陸上は比較的参加者も多く、資金も集まりやすいが、卓球・アーチェリー・ボッチャの大会運営は非常に厳しい」と話す。政府からの資金援助も皆無に近い状態であるとのこと。2001年スポーツイングランドの調べによると、陸上・水泳が圧倒的に他の種目をおさえ、障害を持つ人に親しまれている。近年、多くのトップ選手が国際大会に参加しポイント稼ぎに懸命となっている傾向もあるが、それでもゴーデン氏は、「こういう大会があるから、次の世代の選手を育てられる」と強調する。片づけから、表彰式の取り仕切りまで、忙しく走り回るゴーデン氏の熱情が、リー君など多くの選手を更に育てていくことであろう。
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/ BBS
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