2014仁川アジアパラ陸上最終日、10月24日、10時04分、視覚障害男子T12・1500M走が行なわれ、4:08.93の大会記録で堀越信司(26歳・NTT西日本)が金メダルを獲得した。レースへの出場は6名だった。2位は5つ年上のイランのELAHI Ali選手の自己ベストだった。
堀越は、仁川での1日目・10月19日に、T12・5000Mでも金メダルを獲得しており、今大会2個目の金メダルとなった。
ゴールでは、満足のいく走りができた堀越の表情が輝いていた。ゴールエリアに近い観客席に、選手団の仲間や日本から応援にきた人たちが集まり、ミックスゾーンは国内から堀越を取材している馴染みの記者たちが集まって、レースの感想に耳を傾けていた。
現地では、レースの内容や結果の善し悪しにより状況は変わるが、表情や、感想を語る言葉、息づかいで、その瞬間にしか感じとることのできない選手との貴重な時間の交流がある。
12時22分。表彰式が定刻どおりに行なわれた。
メダルとマスコットキャラクターをもらうセレモニーが終わったあと、おめでとうございますと話しかけると、
「2種目(5000Mと1500M)での金メダルが今大会の目標でしたので、その目標が達成できてとても嬉しいです」と答えてくれた。今年は、このあと12月に行なわれる甲府でのフルマラソンに挑戦する予定だという。
一緒に走ったイランのELAHI Ali選手と握手を交わしながら、「次はドーハで!」と堀越が力強く言うと、相手もそのとおりだ!と応えていた。
来年10月、陸上の世界選手権がドーハ(カタール)で行なわれる。リオ1年前の大会となる。アジアトップの堀越、そしてイランのELAHI Ali選手がステージを変えてどのように闘えるのか注目していきたい。