シーズンも終盤に近づく9月28日(日)。横浜八景島シーパラダイスで第5回・八景島シーサイドトライアスロン大会(日本トライアスロン連合、横浜市などが主催)が行なわれた。晴天に恵まれつつも強風のためスイム400mが半分の200mになった。
デビュー選手も多く参加するのこの大会は、WTS(世界トライアスロンシリーズ)横浜大会(5月)のスタッフやボランティアが多く参加して、バリアフリーや安全面に取り組み、楽しく、スムーズな大会運営が行なわれている。
パラトライアスロンの部
パラトライアスロンでWTS横浜・エドモントンの両大会に出場した、土門伸行(44歳・東京都)は、10年前、骨に悪性の腫瘍で右足太ももの筋肉をなくし、人工関節を使用するようになった。大学時代からやっていたトライアスロンへの復帰を目指し、障がいのある脚で泳ぎ、バイクを漕ぎ、走る方法を身につけた。3年前、この八景島に出場したのが土門の復帰戦だった。
「海の水がきれいで、泳ぎやすかった。沿道の応援で今シーズン最後のレースを楽しめました!」と土門。
タイムは1時間3分51秒だった。ただし通常のパラトライアスロンで選手をサポートするハンドラーは今回はいない。土門のパラトライアスロン(スプリント/スイム200m・バイク20km・ラン5km)は1位に表彰されたが、出場者はほかにない。タイムから一般の部の順位に換算すると、750人中66位にあたる。
同じくパラカテゴリーに出場した視覚障害(B2)の山田敦子(40歳・兵庫県)は、2年目の今年もアクアスロン(スイム200m・ラン5km)に出場。スイムガイドにはアテネオリンピック競泳金メダリストの柴田亜衣を率い話題を提供してくれた。33分31秒でフィニッシュ、一般の部に換算すると70名中34位にあたる。
山田選手がアクアスロンに参加しているのは、視覚障がい者のバイクがタンデム(2人乗り)で、大会では使用が認められていないため。タンデム車が走行できるかについては、出場選手の意見も参考に開催を検討すべきだろう。
レースが終了し、表彰式を待つ会場で土門・山田両パラ選手とガイドの柴田亜衣選手、MCを担当した松山文人さんらによるトークショーが行なわれ、レースの感想や、今後にむけた意気込みなどが語られた。この大会は、参加した選手や応援に訪れた人々のほか、八景島を訪れた人々もパラ選手やトライアスロンに触れることができる。
八景島シーサイドトライアスロン公式HP
http://yokohamatriathlon.jp/yst/index.html